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イケないキミに白い林檎を
第20章 ふたりの嫉妬と秘密の関係
「……ごめんね。用事があるから行けない」
それでも颯太の誘いをやんわりとしか断われない自分がいた。
まだ未練があるのかと疑ってしまうけれど、きっとこれは同情だと思う。
哀れむ気持ちと振り回してしまった罪悪感がそうさせているだけ……――
話が済み、颯太の家から出て少し歩いた時。
ソラ先輩の一言が私の足を止める。
「明日、颯太と海に行っておいで」
復縁の邪魔をしなかった頃と同じような発言。
私が選んだのはソラ先輩なのに、それでも身を引こうとする姿に苛立ちを感じた。
「またそうやって私から離れようとするんですか!?いい加減にして下さい!」