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イケないキミに白い林檎を
第20章 ふたりの嫉妬と秘密の関係
「なんでそうなるの」
「ひとりだと出掛ける用事がないからな。風子となら外に出てもいい」
「私じゃなくてソラ先輩と二人で出掛けてきなよ」
「男同士だと飯くらいしか行くところがねえ。だから付き合えって言ってるんだ」
「えっと……」
彼氏のいる前でデートの誘い。
しかも明日はソラ先輩と海に行く約束をした日。
まるでどちらを選ぶか運命に試されているかのようだった。
「遊びに行くだけなのになんで躊躇う必要があるんだ?オレたちはただのオトモダチなんだろ?」
それは……私にはもう大事な彼氏がいるから――
一切口を挟んでこないソラ先輩の方をチラッと見て、本当の気持ちを確かめてから返事を言う。