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イケないキミに白い林檎を
第21章 愛するキミと見えない報復を


「いっぱい買えましたね!安くて良かったです」

もうすぐ春がやってくる頃のある休日。
私とソラ先輩は晩御飯の材料を買うためにスーパーに行ってきた。
今はその帰り道を歩いているところ。

ソラ先輩が持つエコバッグ二袋には食材と調味料がはみ出て見えるほどぎっしりと入っている。


「本格的に料理をするとなると揃える物が多いんだね」

「手鍋と炊飯器と塩と米だけではキツいですから」

この四点しか台所にないソラ先輩はどんな食生活をしていたのか不思議でたまらない。

でもこれからは私のために料理を覚えながら、自炊をしていくみたいで。楽しみでありながら安心する。

「車を出すって言ってくれたのに、歩きたいなんて言って断ってすみません。最近太ってきたので少しでも運動したくて……」

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