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イケないキミに白い林檎を
第21章 愛するキミと見えない報復を

まずい……!足に当たったせいで少しバレている。
ここは、今まで数々のピンチを切り抜けてきたソラ先輩のお得意のフォローに掛けるしかない。

「くっ……。それは……」

「なんだその渋い顔は?ますます怪しいな。開けるぞ」

開け始めたのか天井から少しだけ光が差し込む。
最後の砦は私の頭の上にのっている薄いダンボールの板。これを取られたら丸分かりである。

心臓がどくんどくんと激しく鳴る。
息をしていることを悟られないように口元を抑えているのはブルブルと小刻みに震える手。

「待ってよ。頼むからこれ以上開けるのはやめてくれないかな」

「怪しい物確定だな。何を買った?」


「……中には俺の大切な相手が入ってるんだ」

ちょっと!自分から中身を暴露してどうするの!?

今回は隠し続けることを諦めたってこと……?

もう片方の蓋を開けられて視界が明るくなる。残されたのは最後の砦だけ。


やばい!今度こそバレる……!――

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