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イケないキミに白い林檎を
第21章 愛するキミと見えない報復を

よろよろとしている私が倒れないようにソラ先輩がすかさず支えた。

「大丈夫?……ごめんね。今日は激しくしちゃったね。車で送って行くから」


「ありがとうございます。足はふらふらしてますけど気持ちよかったです」

ここは七階。支えられたまま、顔を横に向けて外を見ると夜景が綺麗だった。
それとは反対にすぐ下を見ると、吸い込まれそうなくらいの高さが視界に入る。


「今まで気にしてなかったですけど、こうやって見るとに高い場所に住んでるんですね。一軒家しか住んだことがないので憧れます」


「……そっか。俺は高いところはあまり好きじゃないんだけどね」


僅かな明かりで見えた表情に寂寥感が漂う。

それを出すのはほんの一時だけで、目が合うとすぐに隠して嘘の笑顔を向けてくる。


私の見間違いだと思い込ませるように……――

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