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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence
「前にも言ったけどお礼とか考えなくていいから」
「親の金で買った物じゃないですか。この前、裕福な家庭にいるようなことを颯太が話していたのを聞いてたんですからね」
私が鋭い口調で攻めると眉をひそめられる。
「遠慮してた理由はそれか……。だったら、どうして俺がバイトしてると思う?」
言われてみれば、ソラ先輩は週の半分以上はバイトに行っていた。
理由が分からなくなった私の答えは適当になる。
「もっとお金が欲しいからですか」
「何でも親に縋りたくないから。せめて光熱費以外はなるべく頼らないようにしてる」
「あんなに広いところに住んで贅沢してるのに?」