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イケないキミに白い林檎を
第23章 溺れた小悪魔と禁断の夜

ペットボトルの蓋を捻り、喉が潤うくらい水を飲んだ。
本当はもっと乾いていたけど胸が苦しくなってそれ以上は喉を通らなかった。

「はい……。でもソラ先輩が三人でラブホに泊まることを許すとは思いませんでした」


「颯太と付き合っていた乙羽さんを俺がホテルに連れて行ったことがあったよね。あの事を掘り返されて、似たようなことをされないようにするためだよ」

それにしては危険な賭けだ。
私が不祥事を起こさなければそんなことにはならないんだけど。


「これで同等になったことだし、颯太からは束縛してもいいよね」

「さっきソラ先輩と付き合ってることを教えました。だから諦めてくれると思います」


同等……か。

颯太に言われた事が心残りで、思い出の物を捨て欲しいとお願いする気力が消えた。

元カノからもらったネックレスとプリクラを捨てられない――――


つまり私は元カノの代わりってこと……?


帰り道にソラ先輩に手を繋がれたけど、私はぎゅっと握り返すことができなかった。

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