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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ
大きな窓から夕日が差し込んで、薄暗さもありながら絶妙な陰影を作り出す。
何処となく緊張感を漂わせていて、息をするのも忘れてしまうほどその答えに重みを感じた。
「キミの代わりはキミにしかできないだろ」
腕を掴んでいた手からふっと力が消えてソラ先輩を離した。
その一言がやけに心に突き刺さって、今まで溺愛され続けてきた理由が私の中で明瞭になる。
「それって、……過去の私と比較してるって意味ですよね」
だんまりを決め込んだままソラ先輩はこっちを向いてくれない。肯定しているみたいだった。
あのプリクラに写っているソラ先輩と一緒に笑っていた私といつの間にか変わっていた苗字から考えると……
――――小神 風子の代わりは乙羽 風子にしかできない
きっと、ソラ先輩はこう言いたかったんだろうと思う。
確かなことはまだ分からないから間違っていなければの話だけれど。
「今の私のことは好きなんですか?」