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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占
それから颯太には会えなくて、バイトもない暇な日が続いていた。
夏休みに入ったのもあって退屈さが倍増する。
仲の良い女友達は彼氏と旅行をしたり、バイトで忙しくてなかなか会えなくて、私はひとりの時間を過ごす毎日。
いい加減に家でゴロゴロしているのも嫌になって、今日は夏服を買いに駅前に出掛けることにした。
何軒か見て回ったけど気に入った服がなくて結局何も買わずに店を出る。
それでも時間がまだまだ余っていたので今度は本屋に立ち寄ってみた。
『縁結び・恋愛成就のパワースポット特集!』
今一番悩んでいるワードが目についてその雑誌を手に取る。
ページをめくると綺麗な海の近くにある崖、山の奥にある大きな岩など綺麗な写真が掲載されていた。
そのなかで最も目に留まったのは、歩いて行ける距離にある幸路神社という場所だった。