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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占
駅前に戻った頃、街灯が点灯しているほど暗くなっていた。
「そろそろ帰りますね。今日はありがとうございました」
「じゃあ、また」
ソラ先輩が私に手を振ろうとしてくれた時、腕が赤くなっているのが見えた。
「なっ……!?怪我してるじゃないですか」
腕に触れてよく見てみると少し血が滲んでいた。
まさか私を助けてくれた時に木の枝に引っ掛けて怪我をした?
私のせいで……
「このくらい放っておけば治るから大丈夫だよ」
「ダメです!もし化膿したらさらに痛い思いするんですからね」
手当てを断ろうとするソラ先輩を強引につれてベンチに座った。
バックから使えそうな物を取り出して簡単な手当を施す。