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イケないキミに白い林檎を
第28章 ふたりのしあわせ
肩が当たっている方の手を優しく握られてまた速くなる脈拍。
緊張していて私の手は汗をかきそうなくらい熱いのに、秋は恋人繋ぎをするように指を絡めてくる。
「こうしているうちに他の人にも触れるようになるかもしれませんよ。……あれ、もう指輪してないんですね」
「サイズ直しに出したので今はつけてないだけです」
「なるほど。彼氏と別れそうだからつけていないのかと思ってました」
小さく微笑んでから私の肩を抱き寄せて首元に唇をつけた。
生暖かくて柔らかい感触が伝わり体がビクッと反応する。
「あっ、秋…、だめっ……」
抱き締められて何度か首元にキスを落とされているうちに欲求不満だった私の息遣いが荒くなってくる。
唇が肌に触れる度に淫らな声も小刻みに漏らしてしまう。
「そんなに色っぽい声を出されたら抑えきれなくなりますよ……?」