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イケないキミに白い林檎を
第28章 ふたりのしあわせ
「はっきり言うと寂しさを埋めるのは誰でも良かったかもしれません……。でも別れて間もなく話す機会ができた女子が風子だったから」
寂しかった時に偶然出会ったのが私だった。
でもこの偶然が秋にとっては運命に思えたのだろう。
「それに話しているうちに風子が一生懸命でいい女の子だって分かりましたし。彼氏がいるからダメだと分かっていても甘えたくなってしまうんですよね」
「私も寂しいです……。彼氏に触れることができないせいで、どんどん心が離れて行っている気がしてつらい……」
理由は違うけど誰かに慰めてもらいたい気持ちは同じ。だから分かってもらえると思って弱音を吐いてしまう。
この問題は秋に言っても何の解決しないと分かっていても。
「彼氏で満たされないのならボクが満たしてあげますよ。……風子はボクだけなら触れることができるんでしょ」
「えっ…、あの……」