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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占
「私のために颯太との友情にヒビを入れる必要はありません。だから心配してくれる気持ちだけ受け取っておきます」
「……分かったよ」
シビアな表情からいつもの微笑みに戻るソラ先輩。
私の考えが伝わって安堵した。
「でも本当にストーカーじゃなくてナイトみたいでしたね!最初は嫌でしたけど、話を聞いてもらってスッキリしたので結果的に助かりました」
「どうしてこんなことしてると思う?」
「面倒見がいいからですよね。……まさか好きとか?……いやいや、それはないですよね!」
「そんな事を言われたら乙羽さんは困るだろ」
「答えは迷わないけど気まずくなります」
「ははっ。安心して、……好きだなんて言わないから」
「分かってます。有り得ませんから」
はっきりと断言してから私はベンチを立って、スカートについた汚れを手でサッと払う。
「乙羽さんは言いたいことを素直に伝えればいいんじゃない」
「素直に……?でもスマホを弄っていて話を聞いてくれてなかったり、重いって言われますし。何より嫌われそうで怖くて……」