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第30章 林檎の花

「閉じているのが難しいなら隠せばいいか」

少し待たされた後、ソラ先輩はネクタイを持ってきて背後から私の目元を隠れるように縛った。


何も見えない……。


だけど妙に安心する気持ちもあった。

その理由は相手と向き合う必要がなく、手を見なくて済むからなんだろう。

早くこのネクタイを取ってソラ先輩と向き合ってキスをしたい。

でも今は、どんなことをされるのかドキドキする。


「見えなければ何でも大丈夫って言ったよね。遠慮なくエッチなことさせてもらうから」


「はい……。好きなようにしてください」


体に触れると伝えられてから肩に手を置かれると、体がまたビクッと反応した。

その余韻に浸る隙もくれずに唇を重ねられる。