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イケないキミに白い林檎を
第30章 林檎の花
ソラ先輩が私の蜜壺の中で果ててから抱き合っていた時、縛っていたネクタイが緩んでずれ落ちてきた。
隠していた今の状況が目に飛び込んでくる。
「……………」
大きな背中を包んでいた腕の力を強くした私は涙をネクタイに滲ませる。
私はやっと……
目を開けてソラ先輩に触れることができていて嬉しくて、気付かれることがないように静かに少しだけ泣いた。
大学二年生の冬休み明け。
後期の授業で秋と一緒にやっていた課題の発表が終わった。
先生は私と秋の発表が一番良かったと褒めてくれて嬉しかったけど、一部から注がれる視線が怖かった。
でも課題は終ったから秋のことが好きな女の子から睨まれることがなくなるはず。
清々しながら大学近くまで迎えに来てくれたソラ先輩と会う。
「今日はなにかいいことがあったの?いつもより笑ってる気がする」