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第2章 黒電話




「先ずはココだよな」



そう言って和希が車を停めたのは、幼い頃父が休日に連れてきてくれた海岸だった。

二人が幼い頃、浜辺の砂を掘ってガラス玉を探したものだった。



「ひょー、懐かしい」



和希は和希なりに叶和のことを心配していることがわかり、それが擽ったくて妙なテンションになってしまった。



「機嫌治ったか」

「うん、ありがと和希」

「なんかあったら直ぐに言えよ」

「わかった」



そんな二人のやりとりに圭吾は黙ってついてきてくれている。



「あ、圭吾君予定あったんじゃない」

「え、別にないよ」



多分、和希が姉弟で出かけるのに、叶和が不振がると思ってダシに使われただろう圭吾に悪かったなと思い聞いてみた。



「え、だって普段はバイトで忙しそうだから、こう言う休日にゆっくりカノジョなんかと過ごしたくないの」

「俺、フリーだし」



。。。この前見たのは、何だったのかな。。。


口にして出さずに圭吾を見る。

圭吾は意味深な笑みを浮かべながら



「結構、俺達ってモテるんですよね」



さっき和希から聞いたセリフをリピートされた。


口を開かなければなっ


和希も圭吾も見た目はなかなかイケている。

叶和もはじめは、圭吾のことを好青年だと思った。


でも、それを言っちゃうって。。。残念だし。。。


これも口にしてはいないが圭吾もクセが強そうだなと叶和思うのであった。





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