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第4章 ココア




扉の外では慌ただしい物音が聞こえてくる。


あ、学校か


先程圭吾の腕に束縛され強張っていた躰を伸ばして、寝返りをうち目を閉じた。

叶和は平日休みであるが、学生の圭吾は今日も講義があるのだろう。

バイトを控えてからは、家にいるようだが、毎日遅くまで部屋で学校の何やらしているらしい。

和希と同じ大学に通っていることは知ってても、圭吾が何学部、何を学んでいるのかは知らない。

聞いたところで、ふーんそうなんだ。で、終わってしまう。

バタバタと足音が叶和の部屋の前で止まりドアを控えめにノックする音が聞こえる。

叶和は再び微睡みの中を彷徨い始めていたため億劫になり返事もせずにいた。

ドアの外から



「いってきます」



そう呼びかけ足音が部屋から遠ざかる。

玄関のドアが開閉して、カチャリと鍵が閉まる音がした。


いってらっしゃい。


言葉には出さなかったが、そう言い叶和は微睡みの中に入っていった。





目を覚ましたら、お日様は結構な位置まで上がっていた。

いつもだったら、起きてすぐバスルームに行くが、叶和はベットの中でグダグダしていた。

今朝、目を覚ましたときの目の前にあった光景を思い出し、圭吾とはじめてセックスした日もそうだったな、と思い出す。

いつもの圭吾らしくない行動に戸惑いながらも、嫌じゃなかった自分がいることに戸惑っていた。

始まりは、叶和が縋ったからだ。

誘うのも叶和からだった。

でも、昨日は違った。

その圭吾の行動の変化は?

ただの気まぐれ。

圭吾は彼女を作らず、複数の女性と関係を持っているのを、見たし圭吾からも聞いている。

結論づけて、叶和は一度、ベットの中で伸びをして起き上がる。


さてと、溜まっている洗濯物をしよう。


ベットに手をかけシーツを力強く剥ぐ。

自分の溜まった洗濯物と一緒に持ち、バスルームに向かった。





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