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第5章 be ru ga na ru




駐車場につき、車の助手席に圭吾は乗った。



「この間のところで良いかしら」

「任せます」



女は、エンジンをかけ車を発しさせた。

海辺の街道から市内に入り賑わうネオンを抜け、高速道路のインター付近に点在する無意味にライトアップしている建物の中に女は車を停める。



「どの部屋にする」

「どの部屋でもすることは同じでしょ」



適当にパネルを選びタッチして鍵を取り部屋に向かった。



「お姉さん、後三十分ぐらいで延長料金になるけどシャワー浴びなくて良いの?」



圭吾がバスルームから出てきて、タオルで頭を拭きながらベットの上で今だにグッタリとしている女にそう言う。

ノソノソと起き上がりバスルームに入った女を確認してから、テーブルに置いてあった携帯を取り、圭吾は自分の携帯番号、メールアドレス、着信、発信歴をきれいに消去してテーブル戻した。



「今日は、早かったんだな」

「休憩だけだから」



灯台の駐車場から帰ってきた圭吾に真はテーブルの上を片付けながら言う。



「手伝う?」

「いらん」



店から炭酸のペットボトルを持ってきて、真が片付けたテーブルのパイプ椅子に座り、店の前の通りを圭吾は眺める。



「まだ結構いるね」

「もう、店は閉めるけどな」

「おでん残ってる?」

「勝手につまめ」

「パックで良いよね」

「ああ」



店じまいを始めた真に、皿を使ったら怒られるだろうと思い、テイクアウト用の容器を取り、おでん鍋の中をあさる。



「お前、彼女作らんのか」

「面倒、今みたく寄ってくれば拒まず」

「学校始まったらそーゆ訳いかんだろ」

「無視、学校関係は手を出しません」



ごちそうさま、そう言い容器とペットボトルをそれぞれ区別し捨て圭吾は奥へと入っていった。




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