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日は昇り、日は沈む
第1章 ひなた村
明美はカーディガンのボタンのかけ違いを直すと、両手を腰の左右にあてて丸まった背中を伸ばし、すーっと息を吸い込んだ。

「タイヘンダヨーー!タイヘンダヨーー!タイヘンダヨーー!タイヘンダヨーー!」

えっ?

「わははははは!」

「明美~、年をとってもやっぱりいい声だなぁ」

「ナマで聞くと違うなぁ、あははははは……」

サイレンの声の主を知っていたらしい男どもが冷やかしはじめ、さっきより一段と騒がしくなった。

その時、バンバンバンッと音がした。皆が振り向くと、マサ爺が杖でテーブルを叩いていた。

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