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日は昇り、日は沈む
第6章 ひなた村の太陽
ひなたカフェにいた者たちだけでなく、各家々でくつろいでいた住民達も、通りや庭に出て傾く太陽を見つめていた。

「見て、あれ」

「山に沈んでいく」

「いったいどうなってるの?」

見慣れた山の稜線に、見慣れない夕日が沈もうとしていた。
海ばかり眺めていた住民にとって、オレンジの空を背にして影絵のように浮かび上がる山は、村全体を守る巨大な壁のように見えた。

「見て、一本松がすごくきれい」

それはタカオの一本松だった。立派な枝振りが、夕日に堂々と手を伸ばしている。

小さなひなた村の雄大な景色。

「あれ?」

「ん?」

「ない……」


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