この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
手を繋ごう〜愛憎II〜
第14章 面談
豊は口を開く。

「…そうでもしないと、誰も見てくれないからですよ…」

その顔は憂いも笑みでもない、感情を失ったかのような表情だった。

ゆうは

「何言ってるの?!私はちゃんと見てるわ?榎本くん元気ないなとか…そう思ってる!」

「でも!川仲誠に向けられるものと、全く違うでしょ?」

ゆうは図星を突かれ

「そ…そ…れは…」

と、俯くと、


ガタンッと乱暴に席を立ち、

「じゃあ!僕、部活は行きますんで!」

と、進路相談室をピシャンッと出て行った。

初めて、彼が感情を見せた…そんな瞬間だったかもしれない。

けど…

(教師失格ね……)

はぁ……とため息を吐く。

患者だった誠に確かに恋愛ではないけれど、それ以上の思いを持って接してしまってる。

萌との事だって…。

考えたらキリがないこと。

しかし、川仲誠と言う固有名詞が出て来た事から、誠に対して何らかの思いがあるようだ…ゆうには今はそれくらいしか分からない。

(萌ちゃんが好きで告白して、振られ…。順位にこだわりを持っている…)

誠を呼び付けようかどうか考えてあぐねるが、今そう言われても、誠自身アクションをどうかけたら良いか分からないだろう…。

そう思ったゆうは誠を呼び寄せるのをやめた。

しかしそれがのちのち大きな事件へと発展するとは、その時のゆうは思っていなかった。
/268ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ