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手を繋ごう〜愛憎II〜
第20章 夏子の恋
「ってことは!」

萌は唯の顔を浮かべる。

「ま、まぁそう言う事だ。」

そう言う誠に萌は動揺しながら

「…そ、それにもう一人加わるってアリだと思う?」

と、萌は言う。

「………」

誠は少し固まった後

「はぁっ?!」

と、声を出すのに、しーっと人差し指を当てる萌。

「だ、誰が紘を?」

そう言う誠に

「……なっちゃん」

と言う萌。

「はぁぁぁ?!」

と驚きを隠せない誠に、また人差し指でしーっとやりながら、

「ど、どうしよっか」

と、萌は言い、頭に相関図を描いていそうな誠は

「……どうしよっかって……ねぇ……」

と零す。

「……ねぇ……」

萌もため息を漏らす。

「俺としては、なっちゃんと紘に行って貰いたい所なんだけど……」

だいぶ、金曜日の日、唯に対する心象が悪くなったらしい。

「これはなんて言うか、気持ちの問題だもんね…」

「そうなんだよー…。表立ってなっちゃんを紘に推すのはどうかな…って言う感じだよな」



自分たちのポジションが結構複雑なのに、二人で、はぁぁぁ……とため息を吐いた。
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