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手を繋ごう〜愛憎II〜
第26章 刺激とゆったりした五日間
誠の反応たるや、とても激しく、ズサッと後ずさりをし

「いやっあのっ」

と、言っていたら

「いーのいーの、ラブラブしちゃってて〜」

と、早苗が誠に言いながら、インスタントコーヒーに砂糖、牛乳でカフェオレを作り、部屋に戻って行った。

誠と萌で顔を見合わせ、ふふっと笑う。

萌が誠用の夕飯を食卓をしている時に、仏間から、仏壇のりんの音が聞こえる。

たまに萌も忘れるお参り。

それが、今日朝にもやってるし、墓参りも行き、そして、こうやってお参りをしてくれることに、萌は嬉しく思っていた。

(まこちゃん、すごいパパに懐いていたからな…)

と、入院して、誠に会ってから、ようやく、落ち着いた悠治を思い出す。

萌は詳しくは聞いていないが、早苗が18歳の頃、早苗は萌を身篭ったらしい。

反対を押し切り、結婚した二人。

悠治は大学を5年かけて、仕事をしながら、大学に行っていた。

本当に本当に、社会人として本格的にスタートをした年に、悠治は倒れた。

無念たるや、計り知れなかったのだろう…。

萌は思いながら、

「まこちゃん、ご飯!」

と、仏間から出て来ない誠に声を掛けて、ようやく出て来た誠は、いつもの通り

「んまいんまい」

と、ご飯を食べている。

よくよく見ていると、誠と悠治は似ている。

どこか雰囲気と、タレ目が原因なんだろう…と、マジマジと誠を見ていたら、

その視線に気付いたらしい、誠が

「何?見惚れちゃった?」

と言うものだから、萌が顔を赤くして

「違う違う、まこちゃんと、パパに似てるなぁって思って…」

と、照れながら言う。

「へ?」

きょとんとしながらも、おかわり、と、茶碗にご飯を装い、またガツガツ食べ出す誠に

「雰囲気とかタレ目とか、なんかそっくり。他のパーツは似てないんだけど。不思議ねぇ…」

と、萌が言っているのを、少し感慨深げな表情を浮かべて、ガツガツとご飯を、誠は食べていた。
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