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手を繋ごう〜愛憎II〜
第27章 静かな日常と影
ドンッとわざと、怒鳴ってる相手にぶつかる。

意識をこちらに向かわせるため。

「なんだよ、この」

相手はこちらに向く。

「あー…ごめんなさい。前向いてなかったっす。」

誠はあまり申し訳なささを出さずに言う。

後ろで紘が

「ま、誠…」

と、ポソっと言うのも、無視をする。

「前向いて歩けよ!この!こっちはむしゃくしゃしてるんだ!」

と、殴りかかろうとして来た相手の拳を、パシッと掴み

「お話は聞いていたんですけど、こうやって、人に乱暴を働くのは男らしくないですよ?」

と、真面目な顔をしながら、相手の拳を振り払う。

それを見た相手が、足をダンッと地面に叩きつけながら、

「あんたみたいなヤツを好きになった俺が悪かったよっ!」

と言う捨て台詞を吐き、去って行った。

(まさかこんなにうまく行くとは思わなかったけど…)

と、思っていたら、

「誠ぉぉぉ〜ありがとぉぉぉ〜」

と誠に抱き付く紘に

「辞めろ、気持ち悪い」

と、紘の抱きつき攻撃をスッとかわす。

そんな時に萌がようやく追い付いて、

「も、もう終わっちゃったの?」

と言う言葉に

「うん。」

と誠は頷く。

夏子が

「萌ぇぇぇ〜怖かったよぉ〜…」

と言いながら、夏子が萌に抱き付いてる姿を見て、

「なっちゃん、これからああ言う時気をつけるんだよ?紘くんが守ってくれると思うけどね?」

と、紘にニヤリと笑う。

「ホントそう思う!気をつけるよ!ホントありがとう!!」

と、夏子は言う。

「しっかし、榎本のヤツは、萌がぴっしゃり断ったっつぅのに…ほんっとなんて言うか…」

誠は言いながら、萌の手を繋ぐ。

「それが、榎本くんの怖さ…なんだよね……」

萌がポソっと呟くように言うのを四人で俯きながら、

「さぁさぁ気を取り直して学校に行きましょー」

と言う紘の言葉に

「行きたくねぇなぁ…もー…」

と、誠は呟くように言う。

萌は苦笑いを浮かべながら、

「取り敢えず、どうなるか聞いてから、ね?」

と言う言葉に

「うん…」

と、頷く誠を見て

「キタキタ、いちゃいちゃ、まこちゃん萌ちゃん」

「暴君まこちゃんも萌ちゃんにかかれば素直になっちゃうのねっ」

と、まるで自分を猛獣扱いする紘に

「にゃろ!!」

と、首に手を掛け、笑いながら登校した。




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