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手を繋ごう〜愛憎II〜
第3章 パニックな朝と懸念

はた…と萌は真顔になり

(あ……私何しよう……)
と思っていた。

こないだみたいにやったら、きっともっと激しいのが来るだろう。

何かアダルトグッズを…。

そう思うが、萌にはそんな恥ずかしい事は出来ないし、誠には気持ち良い思いを結果的にさせるかもしれないじゃないか。

(まこちゃんは触るのが恒例になってるし、それを止めたらまこちゃんどこ行っちゃうかわかんないし……)

んんんん……

眉間に皺が寄る萌を見て、誠は開き直った様に

「良いよ。お前さえいてくれたら」

なんて、男前な顔で、ぎゅーっと抱き締めてくる。

(あー…もう…これに弱いんだよな…私……)

なんて、思っていたら

「萌…」

と、誠は深いキスをしてくる。

萌は
「ちょっ、電車の中じゃない!!」

慌てて、止めるが、

誠は

「…今日だけ……」
と、言って来る。
「…もう…」

キスに弱い萌は、そのままされるがままになっていた。

それを遠くで見つめる目があった事を誠も萌も気づかなかった。



手を繋ぎながら、学校に入り、玄関で、手が離れる。

萌は友人である夏子や部活で一緒の唯と、あともう一人には付き合い始めた事を言っていたが、他の子には言っていない。

そこで、多分バレるだろう…そんな事を思っていたが、時間が早いのか、誰にも見つかった事がない。


しかし、今日は違った。

今日は全校集会があり、そこで、頭髪検査や持ち物検査をするから、早く来る様に言われていたからだ。

いつも、早めに来ていた誠と萌は、二人仲良く、そんな事を忘れていた。


ガラッ

教室のドアを開けると、友人である新田夏子が萌の元へ

「も、萌!!」

と、慌てた表情でやって来る。

(………?)

疑問に思っていた萌は、そう言えば自分らが入ったと同時に、しーん…となった事を思い出す。

教室を入ると誠の友人である望月紘が、

「よっ!ごりょうにーん!!」

と、萌と誠に対して、大声で言う。

「んなっ!!」

誠は慌てた表情になるが、紘はにやりとして、



「みーたーぞー!!お前達!!やっぱり付き合ってんじゃんよ!!!」

と、誠の背中をバンッと叩いた。

「いやっ!そのっ!!」

慌てふためく誠に

「お前ら、何、電車の中で30分も熱烈キスかましてんだ!!」

わぁぁぁ〜!!!

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