この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
手を繋ごう〜愛憎II〜
第3章 パニックな朝と懸念
はた…と萌は真顔になり
(あ……私何しよう……)
と思っていた。
こないだみたいにやったら、きっともっと激しいのが来るだろう。
何かアダルトグッズを…。
そう思うが、萌にはそんな恥ずかしい事は出来ないし、誠には気持ち良い思いを結果的にさせるかもしれないじゃないか。
(まこちゃんは触るのが恒例になってるし、それを止めたらまこちゃんどこ行っちゃうかわかんないし……)
んんんん……
眉間に皺が寄る萌を見て、誠は開き直った様に
「良いよ。お前さえいてくれたら」
なんて、男前な顔で、ぎゅーっと抱き締めてくる。
(あー…もう…これに弱いんだよな…私……)
なんて、思っていたら
「萌…」
と、誠は深いキスをしてくる。
萌は
「ちょっ、電車の中じゃない!!」
慌てて、止めるが、
誠は
「…今日だけ……」
と、言って来る。
「…もう…」
キスに弱い萌は、そのままされるがままになっていた。
それを遠くで見つめる目があった事を誠も萌も気づかなかった。
手を繋ぎながら、学校に入り、玄関で、手が離れる。
萌は友人である夏子や部活で一緒の唯と、あともう一人には付き合い始めた事を言っていたが、他の子には言っていない。
そこで、多分バレるだろう…そんな事を思っていたが、時間が早いのか、誰にも見つかった事がない。
しかし、今日は違った。
今日は全校集会があり、そこで、頭髪検査や持ち物検査をするから、早く来る様に言われていたからだ。
いつも、早めに来ていた誠と萌は、二人仲良く、そんな事を忘れていた。
ガラッ
教室のドアを開けると、友人である新田夏子が萌の元へ
「も、萌!!」
と、慌てた表情でやって来る。
(………?)
疑問に思っていた萌は、そう言えば自分らが入ったと同時に、しーん…となった事を思い出す。
教室を入ると誠の友人である望月紘が、
「よっ!ごりょうにーん!!」
と、萌と誠に対して、大声で言う。
「んなっ!!」
誠は慌てた表情になるが、紘はにやりとして、
「みーたーぞー!!お前達!!やっぱり付き合ってんじゃんよ!!!」
と、誠の背中をバンッと叩いた。
「いやっ!そのっ!!」
慌てふためく誠に
「お前ら、何、電車の中で30分も熱烈キスかましてんだ!!」
わぁぁぁ〜!!!