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手を繋ごう〜愛憎II〜
第2章 お勉強の時間
ガタンガタン

電車の走る音。

窓の風景は高校入学以来、夏休み以外未だかつてろくに見ていない。

生理の日でさえ、乳首を30分も転がされたら、きっと風景を見れないんじゃない?

私はそう思っている。

電車の窓際で

コートの下の制服から手を伸ばし

乳首を転がす、こいつ。


クチュ…

「ンック…ン…」

クリトリスを転がす手がなんて憎らしい。

はぁ…と、吐息混じりに

「萌…ヌレヌレ…」

そう言って、股間を押し付けて来て。

でも、それにドキドキする私がもっと憎らしい。


そう、「こいつ」がいるからだ。




こいつは私を翻弄する。


こうして付き合って、1ヶ月経つが、どうしても電車の痴漢行為はやめられないらしい。

ゆうちゃんに注意されて以来、朝ではなく、夕方にやるようになった。

「ちょっ!まこちゃん!!」

と、注意するものの、

何も言わないで、パンティの上からクリトリスをグリグリされてみろ。

言える訳…あ。

もうちょい私が怒れば良いのか?

私は夕方になっても同じだと思うが、その代わりにいつも帰りを送ってくれ、私の家で私のママが帰ってくるまで、大真面目な顔をして、勉強を教えてくれる。


だから、

「まこちゃん、ご飯食べて行きなさい。」

「えっ!良いんすか?」

「勿論よ。萌に勉強教えてくれるお礼♪」

「ありがとうございます!!」

なんて、なんにも知らないママが、夕飯を食べさせて、

帰りにキスをして、帰ってく。


あれからあいつの両親は単身赴任になり、優衣子さんも、

「いやぁー35になって、弟と暮らすより、彼氏と暮らしたいわぁぁ〜」

と言い、あの家にあいつ一人で暮らす様になった。

だから、金曜日、泊まりに行くと言う、私の言葉も本物のものになってしまった。


金曜日、勉強が終わった後やっぱり、彼は私を翻弄して来て、

今日は攻防の末に約束させられてしまった、とあることの最後の日。

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