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第6章 幕間…SS集…

皐月
田舎に帰って、結婚して、名前が高野から浜江にかわった。
夫になる清蔵さんは、十五も歳が違うことを気にして、しきりにすまんな、と言うた。
「…お父ちゃんとお母ちゃんが決めたことやから、大丈夫やと思うてます。」
「あんたのお父ちゃんとお母ちゃんには、わしもよう世話んなっとるんや。」
清蔵さんはそう言うて笑うた。
結婚式は、近くの神社で。と言うても、本当のお社は山の上にあるんやけど。そこまで続く百段を超える、暗く湿った石段は、足場も悪いし、まむしもよう出る山道で。
白無垢やら紋付袴で登る訳にもいかんから、と麓の神主さんの家で、祝詞をあげてもろうて。お披露目は村の公民館で、仕出しのご馳走をとって、親戚に振る舞った。
お披露目の宴会は夜まで続いて、家に帰ったのはもう夜更けやった。
お母ちゃんが早めに帰ってきて、浜江の家でお風呂沸かしてくれとった。
田舎に帰って、結婚して、名前が高野から浜江にかわった。
夫になる清蔵さんは、十五も歳が違うことを気にして、しきりにすまんな、と言うた。
「…お父ちゃんとお母ちゃんが決めたことやから、大丈夫やと思うてます。」
「あんたのお父ちゃんとお母ちゃんには、わしもよう世話んなっとるんや。」
清蔵さんはそう言うて笑うた。
結婚式は、近くの神社で。と言うても、本当のお社は山の上にあるんやけど。そこまで続く百段を超える、暗く湿った石段は、足場も悪いし、まむしもよう出る山道で。
白無垢やら紋付袴で登る訳にもいかんから、と麓の神主さんの家で、祝詞をあげてもろうて。お披露目は村の公民館で、仕出しのご馳走をとって、親戚に振る舞った。
お披露目の宴会は夜まで続いて、家に帰ったのはもう夜更けやった。
お母ちゃんが早めに帰ってきて、浜江の家でお風呂沸かしてくれとった。

