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第7章 北川 樹
産科医の呼び掛けに、遙は小さく頷いた。
産科医が遙の腹を触りながら
「今お腹張ってるの判る?」
と聞くと、遙がまた頷いた。
「今の張りはすぐ治まるから、次、この感覚が来た時に、僕が合図するから、そしたら思いっきりいきんでね。そのタイミングじゃないと、いくらいきんでも赤ちゃん出て来ませんから。しんどいだけだからね。わかった?」
遙が頷く。
張りが治まるタイミングなのか、
「ゆっくり、深く呼吸してね。リラーックス…」
遙に大丈夫、と笑いかけながら先生も深い呼吸をしてみせる。
遙が深呼吸すると、上手上手、と微笑む。
先生は、多分四十代半ばってとこで。
2代目かもしれないけど、まぁ個人で独立してるくらいだから、若くもなきゃ爺でもない。
産科なんてもちろん俺自身は全く縁のない場所で。外科でも内科でもなく好き好んで産科なんか選ぶヤツはただのエロ爺なんじゃないかと思ってた。
産科医が遙の腹を触りながら
「今お腹張ってるの判る?」
と聞くと、遙がまた頷いた。
「今の張りはすぐ治まるから、次、この感覚が来た時に、僕が合図するから、そしたら思いっきりいきんでね。そのタイミングじゃないと、いくらいきんでも赤ちゃん出て来ませんから。しんどいだけだからね。わかった?」
遙が頷く。
張りが治まるタイミングなのか、
「ゆっくり、深く呼吸してね。リラーックス…」
遙に大丈夫、と笑いかけながら先生も深い呼吸をしてみせる。
遙が深呼吸すると、上手上手、と微笑む。
先生は、多分四十代半ばってとこで。
2代目かもしれないけど、まぁ個人で独立してるくらいだから、若くもなきゃ爺でもない。
産科なんてもちろん俺自身は全く縁のない場所で。外科でも内科でもなく好き好んで産科なんか選ぶヤツはただのエロ爺なんじゃないかと思ってた。