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第7章 北川 樹
いい気分でビールも進み、お父さんとベロベロに酔っ払った。
酔ったお父さんは、懐かしそうに遙が産まれた時の話を始めて。
それを聞くのも楽しかったし、俺自身、親父と酒呑んだことないワケじゃないけど、まだガキだったから酒を酌み交わすって感じでもなくて。親父は25の時に死んじゃったから、なんか、親父とサシ呑みしたいな〜と思う時にはもう、そんなことできなくて。
ちょっと寂しいものがあったのも事実だった。
遙のお父さんはもちろん、俺の親父とは違うんだけど、俺に歩み寄ろうとしてくれる姿勢が嬉しかった。

盛り上がる俺たちを尻目に、遙は少し呆れたような顔で、授乳しながら寝てしまった大樹を抱いたまま、おやすみ、と言い残して寝室に下がっていった。

明日は日曜日。お父さんは今晩泊まって明日帰るけど、お母さんは2〜3週間、居てくれるようだ。遙もゆっくりできるし、俺も助かる。
遙に実家に帰るか?という話もしたんだけど、実家に居る下の弟が今大学受験の真っ最中で、来週が第1志望の試験日らしく。
新生児を連れて行くのはちょっと…という話になって。遙はお母さんが来てくれるなら俺と離れたくないし、と言ってこういう事になった。
お父さんには申し訳無いけど、といったら、下の娘も居るし、息子は母さんが居ない方が静かで良いって言ってるし、久々に羽伸ばすよ〜と笑ってくれた。
お母さんも週末毎くらいに一度帰って自宅の様子を見に行く予定にはしてるみたいだ。
遙の体調が落ち着いて、お母さんが帰る時には、何かお礼しなきゃな、と思いながら。
久々に呑んで結構酔ったし、風呂は止めて明日シャワー浴びよう、と決めたところで、睡魔に負けた。







ーfinー










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