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第8章 芳川 翠
「ちょっ…!」

慌てて自分の身体を抱いて隠す。

「…来ちゃった♪」

来ちゃったじゃないわよ、恥じらい女子か‼︎
涙目で睨みつける私に、玄くんは嬉しそうに笑う。

「…鍵、閉めたのに」

「残念でした。この風呂場の鍵は、事故対策に外から開けられるようになってるんだよ。知らなかった?」

…知るわけないでしょ….ってかそれ鍵の意味⁉︎

「風呂場の事故って多いじゃん。その時に内鍵かかってて家人が入れないまま手遅れになるケースもあるんだろうね。だから、子供には弄れない高い位置で解除できるようになってんの。」

なるほどね。ってそれとこれとは違うでしょ?

玄くんも裸で。
でも明るいとこで見るの、恥ずかしくて思わず目を逸らす。

玄くんは、俺一回洗ってるからオッケーだよね、と言ってそのまま湯舟に入って来た。
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