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第9章 巽 圭吾

毎週日曜日の午後、俺は理恵ちゃんとプールに行く。

お互いが体調を崩したり、理恵ちゃんの生理が重なったりしない限り、行くことにしてる。

月額払ってスポーツジムの会員になってるんだから、できるだけ通わなきゃ勿体無い。付き合いだした頃からだから、もう1年になる。

そんな、ある日曜のことだった…

プールで泳ぎ、帰りはホテル、がいつものパターンで。だけど、何となくそんな気分になれずにいた。



「…圭吾くん？」

「…え？ あ、あぁ、ナニ？」

「…どうかしたの？ 今日は来た時から上の空だけど…」

「…いや。別に、大したことじゃないよ」

「そう？ ならいいんだけど、…」