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第9章 巽 圭吾
でも、しらばらくして、
「やっぱり今日すこし変だよ? いつもと違う…何かあったんでしょう?」
「…………」
「私にも言えないようなことなの?」
「…そうじゃ、ないんだけど…」
「じゃあ、どうしたの?」
「………大の男が、て話だよ。」
自嘲気味に呟く。
「情けなくて話せないようなことなの?」
…俺にとっては違うけど、否定はできない…
「私は、笑ったりバカにしたりしないわ。誰にも言わないって約束する」
…理恵ちゃんなら、いい、かな…
「実は….ネコが、さ…」
「コタちゃん?」
「…うん、コタがね、死んじゃったんだ…」
「ウソ⁉︎ いつ⁉︎」
「一昨日の夜。…もう歳だし、毎年夏になるとバテて体調崩してはいたんだよ。何も食わなくなったりとか…でも、なんだかんだ乗り切ってたんだ。…でもやっぱ、今年はもう無理だったみたいでさ…」