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第13章 萩原 隆行
「花火…?」
「うん、その、みなとまつりの花火大会。ヒト多いけど、さ。観に行かない?」
「…行きたい!」
「じゃ、一緒に行こうね。」
「うん!楽しみにしてる!」
7月も終盤に入って。俺は美佳ちゃんと花火を観に行く約束をした。
今年の年明け、勢いでプロポーズしちゃったけど、まだ指輪は渡してなくて。
夏のボーナスをつぎ込んで、エンゲージリングを準備した。
春頃からどんなデザインがいいか、自社、他社問わずカタログを集めて睨んでた。昼休み、外にも出ず、デスクでパンを齧りながらカタログに見入っていた俺。
「….新しい企画…じゃなさそうだね。さてはとうとう田嶋さんにプロポーズ?」
耳元でいきなり祥悟さんの声がして飛び上がった。
「…そんな驚かなくても。」
「驚きますよ、フツー‼︎ …エンゲージ、サプライズで準備するとなると悩みますよねぇ…どんなデザインがいいか。祥悟さんは、どんなのにしたんですか?」
「俺? 俺は…沙織ちゃんと付き合うきっかけになった、anniversaire(アニヴェルセール ※)のオパールを参考にしたよ。彼女の誕生日に言おうって決めてたから、誕生石にしたんだ。ダイヤはいつでもプレゼント出来るしね。」
※ フランス語で誕生日の意味
「うん、その、みなとまつりの花火大会。ヒト多いけど、さ。観に行かない?」
「…行きたい!」
「じゃ、一緒に行こうね。」
「うん!楽しみにしてる!」
7月も終盤に入って。俺は美佳ちゃんと花火を観に行く約束をした。
今年の年明け、勢いでプロポーズしちゃったけど、まだ指輪は渡してなくて。
夏のボーナスをつぎ込んで、エンゲージリングを準備した。
春頃からどんなデザインがいいか、自社、他社問わずカタログを集めて睨んでた。昼休み、外にも出ず、デスクでパンを齧りながらカタログに見入っていた俺。
「….新しい企画…じゃなさそうだね。さてはとうとう田嶋さんにプロポーズ?」
耳元でいきなり祥悟さんの声がして飛び上がった。
「…そんな驚かなくても。」
「驚きますよ、フツー‼︎ …エンゲージ、サプライズで準備するとなると悩みますよねぇ…どんなデザインがいいか。祥悟さんは、どんなのにしたんですか?」
「俺? 俺は…沙織ちゃんと付き合うきっかけになった、anniversaire(アニヴェルセール ※)のオパールを参考にしたよ。彼女の誕生日に言おうって決めてたから、誕生石にしたんだ。ダイヤはいつでもプレゼント出来るしね。」
※ フランス語で誕生日の意味