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第13章 萩原 隆行

…ダイヤはいつでもプレゼント出来るって…1回言ってみたいわ。多分一生無理だけど…

エンゲージといえばダイヤ、だと思ってたけど、誕生石という手もあるか…ただ美佳ちゃんは5月生まれだから、誕生石はエメラルドで。そうなるとエメラルドは…ちょっと難しい…

元々エメラルドは天然で綺麗なモノが少ない。
原石は結晶の中にキズがあるのがほとんどで、キズがあるということは加工時に割れやすい、ということでもあり。天然の状態では職人泣かせとも言われる石だ。
だからオイルに浸して中の傷を目立たないようにする。市場に出回ってるのはほとんどがそう。エメラルドに限らず、他の石だって熱処理して色を変えたりとか色々加工してるものも多いし、加工で石の価値が下がるとは思わない。むしろそれでよりキレイになったり、加工しやすくなったり、強度が上がったりするワケだし。
宝飾品の価値は美しさ。その一点に尽きるわけだから弱点をカバーすることは決して嘘偽りではないと思う。
だけど、エンゲージとなると普段使いじゃないけど慶時には結婚指輪と重ね付けできるのが望ましいし。綺麗に保とうと思ったら洗浄、研磨に出した方が良くて。でも何度も洗浄すると加工のオイルが抜けて中のキズが目立ってくる可能性もあるし、下手したら割れる可能性もある。