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第14章 武井 沙織
7月末の金曜日が、祥悟くんのお父さまの誕生日だと聞いて、お祝いしなくていいの?と言ったら、祥悟くんはお祝いなんかしたことない、と言う。
まぁ、私も自分の両親にはそうかな…辛うじて父の日と母の日にちょっとしたギフトのお菓子とかを送るけど、誕生日は特にしたことない。何か欲しいものある?て聞いても何もいらない、って言われるから、そのうち聞かなくなった。
だから今年の母の日と父の日は、祥悟くんのご両親にも、何も考えずにうちの両親と同じお菓子を送って済ませちゃった。
だけど、私の誕生日祝いをして貰った時にお父さまがくれたプリザーブドフラワーのアレンジメントは、部屋に大切に飾ってある。
前回の誕生日も祥悟くんのお家でお祝いしてもらって、その時は亡くなったお祖母様の形見だという黒真珠のネックレスとイヤリングを頂いたし…
「…何かしたいな…お父さま、何が喜ぶと思う?」
「…さぁ。」
「ネクタイなんてきっと山ほど持ってるわよね…」
時計とかネクタイピンなんかも、きっと私が買えるようなのじゃないのつけてそうだし…
まぁ、私も自分の両親にはそうかな…辛うじて父の日と母の日にちょっとしたギフトのお菓子とかを送るけど、誕生日は特にしたことない。何か欲しいものある?て聞いても何もいらない、って言われるから、そのうち聞かなくなった。
だから今年の母の日と父の日は、祥悟くんのご両親にも、何も考えずにうちの両親と同じお菓子を送って済ませちゃった。
だけど、私の誕生日祝いをして貰った時にお父さまがくれたプリザーブドフラワーのアレンジメントは、部屋に大切に飾ってある。
前回の誕生日も祥悟くんのお家でお祝いしてもらって、その時は亡くなったお祖母様の形見だという黒真珠のネックレスとイヤリングを頂いたし…
「…何かしたいな…お父さま、何が喜ぶと思う?」
「…さぁ。」
「ネクタイなんてきっと山ほど持ってるわよね…」
時計とかネクタイピンなんかも、きっと私が買えるようなのじゃないのつけてそうだし…