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第2章 高野 正一郎
オンナに興味はなかった。
ガキの頃からお袋と姉貴、二人の姦しいオンナを見て育ったからかもしらん。
小学校を出て、十二で床屋をしとった叔父貴に弟子入りした。
俺は一番下っ端で、道具の手入れやら、切った髪の毛の始末やら、そんなコトばっかりしとった。
従兄弟は道具の手入れもようせん、と叔父貴に怒られてばっかりのヤツで。
逆に俺は、お前が息子やったら良かったのにな、と言われとった。
叔父貴について出稼ぎも行った。
インドネシアの、ジャワ島で、日本から来た床屋やということで珍しがられ、王様の散髪を命じられたこともある。
家に帰って来たのは、二十一の時やった。
ガキの頃からお袋と姉貴、二人の姦しいオンナを見て育ったからかもしらん。
小学校を出て、十二で床屋をしとった叔父貴に弟子入りした。
俺は一番下っ端で、道具の手入れやら、切った髪の毛の始末やら、そんなコトばっかりしとった。
従兄弟は道具の手入れもようせん、と叔父貴に怒られてばっかりのヤツで。
逆に俺は、お前が息子やったら良かったのにな、と言われとった。
叔父貴について出稼ぎも行った。
インドネシアの、ジャワ島で、日本から来た床屋やということで珍しがられ、王様の散髪を命じられたこともある。
家に帰って来たのは、二十一の時やった。