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第22章 白河 桜子
中高を女子校で過ごした私にとって、大学生活は驚きと衝撃の連続だった。
バブルと呼ばれた時代、周りの女子大生達はみんな派手に遊んでいて、アッシーだのメッシーだの、彼氏でもない男のコをいいように使って、欲しいものは買ってもらうのが常識、お金なんてなくたって誰かにくっついて適当にしてれば洋服もバッグもアクセサリーも、なんだって買ってもらえる…そんな、後から考えれば異常とも思えるくらいの時代に、私は京都の大学に通っていた。
周りのコ達は派手に遊んでいたけれど、私はそうでもなくて、どちらかというと引っ込み思案で、積極的なコたちとはあんまり合わなかった。
そんなところを、お嬢様っぽい、とか、上品、と言ってくれる男のコもいて、何か欲しいものは?と聞かれたり、知らない人から受け取って下さいと、ブランドものの紙袋を渡されそうになったりしたこともあるけど、祖父の経営する会社も羽振りが良くて、男にたかるような下品な真似はするな、欲しいものがあるならお爺ちゃんに言いなさい、とこれまた孫に甘すぎる祖父のおかげで、服や持ち物に困ることはなかったから、すみません、お気持ちだけで結構です、と丁重にお断りしていた。
バブルと呼ばれた時代、周りの女子大生達はみんな派手に遊んでいて、アッシーだのメッシーだの、彼氏でもない男のコをいいように使って、欲しいものは買ってもらうのが常識、お金なんてなくたって誰かにくっついて適当にしてれば洋服もバッグもアクセサリーも、なんだって買ってもらえる…そんな、後から考えれば異常とも思えるくらいの時代に、私は京都の大学に通っていた。
周りのコ達は派手に遊んでいたけれど、私はそうでもなくて、どちらかというと引っ込み思案で、積極的なコたちとはあんまり合わなかった。
そんなところを、お嬢様っぽい、とか、上品、と言ってくれる男のコもいて、何か欲しいものは?と聞かれたり、知らない人から受け取って下さいと、ブランドものの紙袋を渡されそうになったりしたこともあるけど、祖父の経営する会社も羽振りが良くて、男にたかるような下品な真似はするな、欲しいものがあるならお爺ちゃんに言いなさい、とこれまた孫に甘すぎる祖父のおかげで、服や持ち物に困ることはなかったから、すみません、お気持ちだけで結構です、と丁重にお断りしていた。