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第22章 白河 桜子
「…残念だけど、2人のことは諦めなさい。傷付けた側が、相手の傷を推し量るようなことはしちゃいけないわ。ただ、人を傷つけた、その事実を忘れずに、同じ過ちを繰り返さないなら、貴女にはきっといいご縁があるはずよ。」

「そうかなぁ…」

「大丈夫。だって貴女は…私の自慢の娘だもの。」

そう言って笑ったお母さんの目尻から、また涙が溢れた。

私達は散々泣いて、酷い顔、とお互いの顔を見て笑った。

あぁ、私、まだ、笑えるんだわ、と気付いて。
笑えるなら、まだ大丈夫なのかもしれない…と、素直に思えた…

2、3日で退院した私は実家に戻り、白河姓になって。スーパーも退職した。
しばらくは療養と称してのんびりしてたけど、やっぱり働かなきゃね、と思い出した頃、お母さんの同級生が近所でスナックを経営してると知って。
お母さん経由で話をして貰って、働かせてもらえることになった。

そこで、次の伴侶となる誠治さんに出会った話は、また、別の話になる…







ーfinー










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