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第23章 田嶋 美佳
10月の土曜日、私は梅田にいた。
来るときは隆行くんと三ノ宮で待ち合わせて、同じ電車に乗ってきたけど、隆行くんは、今日はグランフロントでご両親とご飯を食べるから、大阪駅で別れた。

「昼メシ食べるだけだし、そんな長い時間かからないから、その後デートしない?昼メシだけで梅田行くのももったいないし」

と誘われて。
特に予定もなかった私は、OKして一緒に梅田に出てきた。
隆行くんと別れて、1人でがっつりランチを食べる気もないからセルフカフェでサンドイッチとコーヒーを買って、お昼を済ませたけど、その後することがなくなった。

隆行くんのランチが終わったら、連絡をくれることになってるから、あんまり遠くには行きたくないし、普段梅田にはあんまり来ないから、どこに行ったらいいのかよく分からない。
一番近い大丸をウロウロしたけど、今特に欲しいものもないし、暇つぶしにもならなかった。
あー、今月隆行くんの誕生日なんだよね…
もっとちゃんと欲しいものとかリサーチしとけばよかった…そしたらこういう時に探せたのに…と今更しても仕方ない後悔をした。
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