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第29章 望月 朋会
プラスチックの宝石が嵌ったカチューシャは、ポシェットに入らなくておもちゃ箱の中で折れてしまってたけど、金色や銀色のプラスチックのネックレスはからまってるのを丁寧に解いた。
ネックレスの塊の隙間から指輪やキーホルダーなんかがポロポロ出てきて。
カツン、と軽い音がして落ちたのは、イヤリングだった。
白い、お花のイヤリング。
こんなところにあったんだ…
私の宝物。
正確に言えば、宝物だったモノ。
「あ!このイヤリング、ママに貰ったヤツ!」
そうだっけ…美桜にあげた記憶はなかったけど…
でも子どもの頃、美桜は私のジュエリーボックスを見るのが好きで。いつも見せて見せて、ってせがんでくるからよく開けて見せたっけ。キラキラしたアクセサリーが入ったジュエリーボックスは、確かに子どもにとっては夢のようだったかもしれない。
でも、欲しがっても、健人さんに買ってもらったアクセサリーや、お母さんから貰ったジュエリーを小さな美桜にあげるわけにもいかなくて。コレならあげるわよ、ってあげたのかもしれない。
別にもう順ちゃんに未練があったわけでもないし、そもそももうつけるわけでもないイヤリングをいつまでもジュエリーボックスにしまっておくのもね、って感じだった。
ネックレスの塊の隙間から指輪やキーホルダーなんかがポロポロ出てきて。
カツン、と軽い音がして落ちたのは、イヤリングだった。
白い、お花のイヤリング。
こんなところにあったんだ…
私の宝物。
正確に言えば、宝物だったモノ。
「あ!このイヤリング、ママに貰ったヤツ!」
そうだっけ…美桜にあげた記憶はなかったけど…
でも子どもの頃、美桜は私のジュエリーボックスを見るのが好きで。いつも見せて見せて、ってせがんでくるからよく開けて見せたっけ。キラキラしたアクセサリーが入ったジュエリーボックスは、確かに子どもにとっては夢のようだったかもしれない。
でも、欲しがっても、健人さんに買ってもらったアクセサリーや、お母さんから貰ったジュエリーを小さな美桜にあげるわけにもいかなくて。コレならあげるわよ、ってあげたのかもしれない。
別にもう順ちゃんに未練があったわけでもないし、そもそももうつけるわけでもないイヤリングをいつまでもジュエリーボックスにしまっておくのもね、って感じだった。