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第3章 玄 徹匠
生活指導の先生に追いかけられ、ヤンキーに絡まれ、好きになったコには、逃げられる。

あんまりいいことなかったけど、止めたらガラにもないことするからだよ、て笑われんじゃないか、と思って、意地で3年間通した。

それもあって、芳川の中で俺はきっと、ガラの悪いヤツ、という位置づけだったんだろうと思う。

芳川は、大人しくてあんまり目立たないコだったけど、控えめな可愛さというか。
吹奏楽部に入ってて、トランペットを吹いてたけど、その見た目に反してかなり力強い演奏をする。

俺は写真部で、芳川のいる吹奏楽部とは、部室が近くて。吹奏楽部の練習の音をいつも聞いていた。
俺は楽器のことはよくわからないけど、管楽器ってのはまず音を出すのが難しいらしく。
音が出せるようになったらなったで、思い通りの音を出すのは更に難しいんだそうだ。
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