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第34章 芳川 翠 ー
ぽす、と隣に座った私の肩を抱き、腕を伸ばしてブランケットを引き寄せた。
バサッと広げたブランケットで私を包んでくれる。

「おかんに聞いた話だから翠はどうか知らないけど。生理の時ってだるくてしんどいんだろ。」

「…お母さん、てっちゃんにそんな話するの?」

「…ウチは結構オープンだから。性に関することって生きてく上で自然なことじゃん。そういうのタブー視して触れないから、正しい知識がつかなくて、生活力のない学生が妊娠したりするんだ、そっちの方がよっぽど問題だって親父はいつも言ってて。中学ぐらいの時には結構具体的な話されたかも。女の子と付き合うなとは言わない。異性に興味を持つのは当然のことだ、ただ、無知なまま興味だけで手は出すな、絶対にいい結果にならない、って。で、男からしたらさ、生理なんて保健体育の授業で聞くくらいじゃん。子供を産む準備で、毎月あるってことくらいしかわからんワケ。おかんは俺を寝転ばせて、腹に座布団置いて、上から掌底でぎゅーってゆっくり体重かけて押さえられて。痛い!てギブアップしたら、そのくらいの痛さ。て笑われたよ。」
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