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第36章 間宮 涼香
中学生になったばかりの私と、高校を卒業したばかりの龍沢さん。
6つ違いのお兄さんは、宿題を教えてくれたり、相談に乗ってくれたりもした。
思春期に、一番身近に居た異性である龍沢さんに惹かれるのは、半ば当然の成り行きでもあったように思う。

仕事終わりに私の宿題に付き合ってくれる龍沢さんに、お父さんが苦笑する。

「玲司くん、いつも悪いね」

「いえ、お世話になってる身ですので、コレくらいは。」

龍沢さんは爽やかに笑って応える。そんな毎日だった。

龍沢さんがウチに住んで居たのは2年だけで、二十歳になると同時に近くにアパートを借りて通いになったけれど、一番歳が近いこともあって、私は龍沢さんに懐いていたし、龍沢さんも私を妹のように可愛がってくれた。

高校生になって、私は龍沢さんへの恋を自覚し、どうにか妹から昇格できないものかと悩んだけれど、中々厳しいハードルだった。
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