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続・飼っていたペットに飼われています。
第34章 【微裏】君の細い指の先には③(スイ目線)

運ばれてきたそれを待って、俯いたサキが震える声で何度も何度も謝罪を口にする。
「ごめんなさい…。スイさん、ごめんなさい……。本当に……っ。」
「…もう、いいよ。元々そうなる予定だったんだし。サキは昔からそうなんだ。すぐ他の男に流されて、攫われそうになって。俺の気持ちなんていつも無視なんだよな。…くそっ。」
「スイさん…。」
「今日はこの部屋サキが1人で泊まって。俺は別の部屋空いてないか聞いてくる。もしなかったら、車で寝てるから。俺はもう少しここで飲んでいくからエレベーター降りて鍵締めてもう寝ろ。明日の朝迎えに行くよ。」
しゃくりをあげる彼女の姿を視界に入れないようにして、背広から取り出した鍵をテーブルに置く。
「やだぁ…っ。」
「いま2人きりになったら、俺はまた何するかわからない。頼むから早く行け!」
「スイさん…っ、見て。サキのこと、見て…?」
「やめろ。声聞くだけでもめちゃくちゃに犯したいんだ。サキがどんなに泣いても絶対にやめない。」
それでもサキは怯むことなく、俺の腿に手を添えて注意を引き、話を続ける。
「なんで私がこのドレスにしたか、知ってる?」
「"おにいちゃん"に大人っぽく見られたいんだろ。」
「違う。私はスイさんのこと、1度も"おにいちゃん"だなんて思ったことない。」
「じゃあ、なんだよ。どういうつもりなワケ?」
「初めてスイさんを見た時から、この人だって思った。大人として、…女として見られたかった。」
涙の跡が残る染まった頬に半開きの唇。潤んだ瞳には強い意思が滲んでいて、思わず息を飲んだ。
「だから、初めてキスされたときは嬉しくて。それ以上のコトも、ビックリしたけど幸せで…。だけど、スイさんの心にはずっと私じゃない、別のサキさんがいるよね。」
「それは…。」
「私は、別の未来の、スイさんと同じ時間を過ごしてきたサキさんには敵わないかもしれない。スイさんが同じ顔の私にその人を重ねて優しくしてくれるのも知ってる。」
「……………。」
「それでもいいよ。スイさんのことを忘れたくない。他の人を好きになりたくない。だから……。」
「ごめんなさい…。スイさん、ごめんなさい……。本当に……っ。」
「…もう、いいよ。元々そうなる予定だったんだし。サキは昔からそうなんだ。すぐ他の男に流されて、攫われそうになって。俺の気持ちなんていつも無視なんだよな。…くそっ。」
「スイさん…。」
「今日はこの部屋サキが1人で泊まって。俺は別の部屋空いてないか聞いてくる。もしなかったら、車で寝てるから。俺はもう少しここで飲んでいくからエレベーター降りて鍵締めてもう寝ろ。明日の朝迎えに行くよ。」
しゃくりをあげる彼女の姿を視界に入れないようにして、背広から取り出した鍵をテーブルに置く。
「やだぁ…っ。」
「いま2人きりになったら、俺はまた何するかわからない。頼むから早く行け!」
「スイさん…っ、見て。サキのこと、見て…?」
「やめろ。声聞くだけでもめちゃくちゃに犯したいんだ。サキがどんなに泣いても絶対にやめない。」
それでもサキは怯むことなく、俺の腿に手を添えて注意を引き、話を続ける。
「なんで私がこのドレスにしたか、知ってる?」
「"おにいちゃん"に大人っぽく見られたいんだろ。」
「違う。私はスイさんのこと、1度も"おにいちゃん"だなんて思ったことない。」
「じゃあ、なんだよ。どういうつもりなワケ?」
「初めてスイさんを見た時から、この人だって思った。大人として、…女として見られたかった。」
涙の跡が残る染まった頬に半開きの唇。潤んだ瞳には強い意思が滲んでいて、思わず息を飲んだ。
「だから、初めてキスされたときは嬉しくて。それ以上のコトも、ビックリしたけど幸せで…。だけど、スイさんの心にはずっと私じゃない、別のサキさんがいるよね。」
「それは…。」
「私は、別の未来の、スイさんと同じ時間を過ごしてきたサキさんには敵わないかもしれない。スイさんが同じ顔の私にその人を重ねて優しくしてくれるのも知ってる。」
「……………。」
「それでもいいよ。スイさんのことを忘れたくない。他の人を好きになりたくない。だから……。」

