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続・飼っていたペットに飼われています。
第37章 君の細い指の先には⑥(スイ目線)
「中1の頃かな、悪い友人に付き合って酔っ払いの財布抜いてボコるって遊びが流行っててね。ある時そのうちの1人がサキの写真持ち歩いてたんだよ。娘かと思ったらまさかの元担任でさ。児童ポルノで捕まった前田って覚えてない? 問い詰めたらあいつサキが卒業したら誘拐して監禁する計画立ててたから2度とそんなことできない体にしてから警察に突き出しておいた。でもさ、こんな可愛い子を危ない目に遭わせるところだった馬鹿な親ってどんな顔してんのかなって見に行ったらまさかの遠い親戚でさ。本当ラッキーっていうか、運命だよね、俺たち。」
「おい、やめろ!」
 力なくしゃがみ込む真っ青なサキの耳を塞ぎながら叫ぶと、こちらに近づいてきた侑斗がいとも簡単に俺の手からサキを奪って抱き抱える。
「一目惚れだったんだ。サキ。あの日からずっと俺の奥さんにするって決めてた。こんなに綺麗になってくれて嬉しいよ。」
「やめて! 私は貴方なんて大嫌い! 人殺し! 触らないで! スイ…っ!」
「サキ!」
 今すぐ奪い返したいのに、体に尋常じゃない重力が掛かって動けなかった。
「動けないでしょ? もう声も出ないよ。この間来た宇宙人が持ってた面白い力でさ。貰っておいてよかったよ。人間は誰も入ってこれないようにしてるからそこで見てて?」
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