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続・飼っていたペットに飼われています。
第37章 君の細い指の先には⑥(スイ目線)
「嘘! 嘘だよ。今の侑斗くんが好きだから…! 結婚でもなんでもするから! お願いだからスイには何もしないで…!」
「ん? 本当?」
「……ほんと、だよ…。」
「俺の奥さんになる? 子供も沢山産む?」
「………うん。」
「じゃあ、スイくんのこと忘れさせなくてもいいかな。体だけ今晩綺麗に戻しておくけど。」
「何でもいいよ……。でも、もうここでは何もしないで。見られたくないの。」
「サキが俺だけを愛してくれるならいいよ。じゃあ明日は黒じゃない、白いドレスを着た後にしようね、サキ。」
「わかった…。」
「じゃあ、サキからして? 誓いのキス。今ここで。」
「え…?」
「もう、スイくんのことも両親のことも、要らないものは何もかも忘れて俺のことだけ一生愛するって誓ってキスして?」
「それは…!」
「できないの? それならスイくんは…」
「する! するから…!」
 我慢できず溢れ出す涙を拭いながら、情けない俺を守るためにサキは誓う。
「…お父さんと、お母さんのことも……、スイ…のこと………も、全部、忘れます。一生、侑斗くんのことだけ……愛します……。」
「うん。じゃあほら、早く。すごい濃厚なやつね。舌いっぱい絡ませて唾液交換しよう?」
「ぅーーっ。」
「まだ?」
 俯いて呻いたままのサキを急かすように顔を近づけた侑斗がサキの耳元でまた俺の名前を出した。
「…大好きなスイ…、が、どうなってもいいの?」

「嫌っ! ……スイ、目瞑ってて。お願い…。せめて見ないで…。」
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