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続・飼っていたペットに飼われています。
第39章 【微裏】欠けた心を埋めることは容易じゃない①(スイ目線)

 いつか俺に触れてほしいから選んだと話していた肌触りの柔らかいルームウェアに着替え、髪をシュシュで団子状に一纏めにしたすっぴんのサキが戻ってくる。
 近頃の彼女は綺麗と言う言葉の方が似合うようになってきたけど、俺といるときのサキは急に少女感がすごく強くなって、そのギャップもまたたまらない優越感をくすぐってくる。
「ああ…、やっぱりその格好が1番好きだな。すごく…可愛い。じゃあ俺の膝の上に座って、少し目瞑っててくれる?」
「…っ。なんで?」
 頬を桃色に染めながらも口角をぐっと締めたサキが疑問を投げかける。
「俺のところだけ見れればいいでしょ?」
「でも、スイは見たんでしょ? ……全部。」
「まあ…。何が起きたのか知りたかったから。俺でも結構キツい映像だったから、サキは見ないほうがいいと思う。」
「ううん。私もちゃんと知りたい。自分の身に何が起きたのかを…覚えておかないといけないと思うの。」
「…どうしても?」
「うん。」
「わかったよ。じゃあ早くここ座って。」
「待って。スイはしばらく外で時間潰しててほしいの。」
「駄目だ。只でさえ、今日は色んなことがあったのにこんなの1人で見せたらサキが何するかわからない。」
「大丈夫だから。ねえ、私の気持ちも考えてよ…! こんなの好きな人に何度も見られたくない。さっきのだって辛かったのに…。」
 こんな状況でもさり気ない告白に胸が高鳴って、すぐに態度を怯めてしまう。
「うーん…。じゃあ…、こうしない?」
 
 結局テレビを背に後ろを向いてあぐらをかく俺の足の間に跨って抱きつきながら、肩の上からからサキが顔を出して映像を見るスタイルに落ち着く。
 …可愛い。めちゃめちゃ可愛いくていい匂いがする。
 たまらずギュッと強く抱きしめて皮膚の薄い首筋に吸い付くと、彼女から本気のトーンで説教を喰らってしまった。
「ちょっとスイ! なんでこの状況でそんなことできるの? 私が今どんな想いかわかってる?」
「ごめん、つい…。途中で辛くなったらすぐ止めて。苦しくなったらいくらでも爪立てたり、噛み付いたりしていいよ。音は入ってないから俺は何も見えないし聞こえないから安心して。」
 渡したリモコンを黙って受け取ると、ソファで向かい合って話すところから再生ボタンを押したようだった。
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