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続・飼っていたペットに飼われています。
第40章 【微裏】欠けた心を埋めることは容易じゃない②(サキ目線)
「…サキ! 待てって!」
「すぐ戻ってくるから! 絶対大丈夫だから!」
「その格好で? 何考えてんの? ……襲われに行く気?」
 玄関の横の姿見に目をやって思い出した。
 血だらけの服を脱ぎ、自分の気持ちを安心させるために彼の匂いがするシャツを借りたままだったことに。それもいつかスイが似合うと褒めてくれたすごく透けるあのTシャツだから中に着ている下着の色まで丸わかりだった。こんなので外に出たら変態だと思われることは間違いない。
「あっ……! ごめん、着替えてくる…!」
「…サキ。ちょっと止まって! 前見ろって! …ああもう!」
 顔を見られたくなくて下を向いたまま走っていたら、大雑把な自分と違い几帳面な彼が閉めてくれていた廊下のドアが目の前にあった。
 ぶつかる! と思った寸前に肩をグッと掴まれて止められる。
「危ないだろ! 何やってんだよ! …ほんと何考えてんの?」
「ご、ごめんなさい…。」
「あーあ。サクラギさんに頼んだらサキの心だけ読めるようなったりしねーかな…。マジで。」
「やだ! そんなの困るよ!」
「なんで? じゃあちゃんと俺の顔見て説明してよ。別に俺、気持ち悪いとか言ってないでしょ?」
「やだ。それでも私がやだもん。とにかく今は1人になりたいの…!」
「何なんだよ! なんでそうやっていつも俺から逃げようとすんの? 隠れて1人で泣こうとすんの?」
「うぅっ…。ごめんなさいっ…。」
「そうやってすぐ謝る癖に反省しない。俺に甘えようとしない。正直、いますっげームカついてんだけど。」
「! ごめんな…、あっ……。」
「もういい。黙って。」
 乱暴に唇を奪われて、歯列をなぞられたり、繰り返し強く下唇をきつく吸われたりするうちに、涙も羞恥心も忘れて、目の前に感じる幸せに熱中していく。
 スイ…、好き。 
 …ねえ、好きだよ…。
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