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続・飼っていたペットに飼われています。
第19章 【裏】大人になった君と狂った歯車。④(サキ目線)
 その言葉に彼の動きがピタリと止まり、空気が変わった。
 これまで何を言っても的外れな返事しか返してこなかった侑斗が顔を上げて、ようやくこちらの目を見て問いただす。
「…ちょっと待って? どういうこと? サキは処女だろ?」
「…違います。…聞いて? 侑斗くん…。」
 これが最後のチャンスだと思い、全て正直に話す。
「ずっと、はっきりしないままの態度で侑斗くんと付き合ってきて誤解させちゃったこと、本当に申し訳なかったなって思ってる。…でも私、スイが好きなの。ずっと好きだったって気付いて、いまは彼も私のこと大事にしてくれてる。この先も私にはスイ以外の人は考えられない。だから…、だから侑斗くんとは結婚できません。」
「嘘だ‼ 嘘だ嘘だ嘘だ…。そんなことあるわけない。サキは処女なんだ。確認する…。」
 声を震わせながら信じられないという様子でそういうと、鞄から取り出した器具を秘口にカチャカチャと挿れてナカの様子を伺っている。
「ない…。ない…! 本当にない! こんなに狭くて綺麗なのにどうして…?」
「これでわかったでしょ? もうこんなコトもやめて? 侑斗くんなら他にいくらでも…。」
「シッ! サキ黙って。……どう? 君ならなんとかできる?…うん、うん。……そうだね、あの日まで巻き戻してやり直そう。…7日間? それなら我慢できるよ。……ああ、頼む。」
 1人で誰かと喋っている様子の侑斗を見て、彼に何かが混ざり既に普通の人間ではないことを理解してゾッとした。
「……ねえ。侑斗くんは何をしたの? いまの誰なの? 怖いよ…。」
「怖い? サキの好きなあの男に近づけるために異星人と交わってヒトを食べてる僕が怖いの? アイツと一緒だろ?」
「…違う! スイをあなたなんかと一緒にしないで! スイは人間なんて食べない!」
「そうだね、腐った死体を食べて進化した臆病者なんかと一緒にしないでくれ。俺達のほうがずっとずっと優れてるんだ。…ああ、サキもこの瞬間を待ち望んでいたと思って媚薬は使わなかったのにガッカリだよ。あの薬を使うしかないな。」
 そういって先ほどとは別の注射器を取り出すと、それを直接媚肉にあてがおうとする。前に感じたあの強すぎる快楽に支配されて意識を飛ばす感覚を思い出して震えながら叫んだ。
「…やめて! やめて! それだけは、お願いだから…!」
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