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愛と欲と嘘
第1章 愛
「そろそろ帰るか?」
時間を見ながらそんな言葉を発せられて「自分が早く帰りたいだけでしょ」と喉から言葉が出そうになるのを必死で堪えた。
「イヤよ。そっちから誘って来たんでしょう?」
「でもお前、もう飲めねーだろ」
「飲めるわよ。休めば」
「じゃあお前ん家行くぞ」
「え!?」
「歩けるうちに場所変えようぜ」
お前重そうだし。とニヤリと笑って奴は会計を済まそうと伝票に手を伸ばした。
慌てて私も財布を出すけど言われた言葉が衝撃過ぎて混乱している。
今までだって2人で飲んだ事はあるけどいくら私が誘っても私の部屋には入りたがらなかった。